ほぼ月刊IVL通!

中国アイデンティティファイブプロフェッショナルリーグの記事を中心に細々と更新しております。

IVL2022夏季予選 前半終了!

 先月から始まった夏季予選もあっという間に前半分が終了。

 正直なところ、どのチームもハンターの調子次第というのはあります。サバイバーはどのチームも差がないものと思っていいと思いますし。それに2位から5位までは勝ち数の差が全くない状態で、どのチームがどの順位でプレーオフに進出できるか、というのは後半が始まってみなければ分からないかなと思います。

 逆に7位からはなかなかプレーオフ進出が難しいかな…と感じます。7位から10位まではどのチームもハンターの調子が悪いですし、ここからプレーオフ進出のボーダーラインである9勝を目指すのはなかなか難しいかと…後半の半分以上を勝たなければならないのは難しいです。

 

 チーム別の個人的な感想を少し書いていこうと思います。

 

FPX.ZQ

 前半8勝をあげて1位の彼ら。個人的には意外と不安要素が多いチームではないかなと思っています。彼らが現在この位置で通過できたのは、D選手とAnYi選手、2人のハンターの調子が良いからであり、彼らの調子の波というのは、どのチームのハンターよりも不安定ではないかなと考えています。ここからどうなるかが全く読めないチームであり、ハンター2人が突然調子が悪くなったときにサバイバーでどれだけカバーできるか、というのが気になるところ。

 

Wolves

 サバイバーの脱出率は1位の彼らですが、今回はなかなか苦戦している印象を持ちます。ハンターで勝つことができなければ必然的にサバイバーに頼ることになりますし、その彼らがあまり調子が出ない理由として、Jelly選手、そしてlion選手の2人が腕を負傷中ということが尾を引いているかなと感じます。ですが、プレーオフにはこのまま進出できると思っています。

 

WBG

 ハンターが2人吊ることができれば勝てる確率が高いチームだなと思っています。元FPX.ZQの3人は比較的能力が高い選手ですし、脱出できる確率も高いです。ですので、彼らの勝率はハンターYmm選手のその日の調子次第、といったところでしょうか。

 

DOU5

 度重なるハンターの弱体化であれだけ強かった大魔王DongX選手もさらに苦戦を強いられているなという印象。サバイバー陣もがんばってはいますが、どうがんばっても勝てない試合が増えてきているのかな…とも思ってしまいます。ただ、少しずつ持ち直してきたとも思いますし、このままいけばプレーオフ進出は大丈夫かなと。

 

MRC

 予選がはじまった当初は、サバイバー陣の変化でチーム内の方針が定まっていないために連敗続きでしたが、試行錯誤していく中でどう攻めていくかが決まってからは勝てるようになったなと思います。XiaoD選手やAngelDD選手はチェイスが得意な選手ですし、何より彼らの強みは機械技師。現在のMRCのサバイバーは解読が早い編成で戦う方が合っていると思いますし、あとはハンターXC選手の調子次第かなと。

 

ACT

 サバイバーの編成が変わり、なかなか救助面で上手くいっていない印象を受けました。そうなってくるとハンターのYue選手に負担がかかるということが他のチームとは違うのかなと。現在、傭兵を担当しているXen選手は元々チェイスや補助を担当していたので仕方ないかなと思いますが…。彼らが囚われているであろう6位より上にいけるかは、後半からが勝負ではないでしょうか。

 

Gr

 前半は良かったものの、現在ではハンターppx選手の調子があまりにも悪すぎる。BPも悪ければ心理的に追い込まれてるのも原因の一つかなと。ここを持ち直すのは本人次第としか言えないですし、ここに来てAK選手の加入でかなり強かったサバイバー陣の調子も悪くなってしまったな…という感じです。

 

GG

 ハンターのxawm選手の調子は悪くないと思いますが、サバイバー陣が調子のいいときもあればそうでもないときもあり、そこで不安定な状態が続いているのかな、という感じです。今シーズンからPPXia選手がハンターからサバイバーへ転向しましたし、サバイバーの半分が変わればなかなか難しいのかな…と思います。

 

REBORN

 開始直後はコーチも変わり絶好調で、今シーズンはかなり仕上げてきているし強いなと思いましたが、他のチームが調子を上げてきたことによって必然的に下がってしまったなと感じます。彼らの調子が悪いというよりは、単純に他のチームが強いのかなと…。

 

GW

 彼らは2020年のチーム、と表現した方がいいのかなと…。他のチームがまとまっている中、彼らだけがチームとしてまとまっていないと感じていますし、他のチームとの熱量の差も感じてしまうなと。サバイバーは個人個人の能力が低いわけではないですが、連携不足、というかまとまっていないことが大きな問題。あとはハンターssy選手の手数の少なさ。2回戦目で必ず血の女王しか出せないというのは、他のチームよりも大きく劣っているなと感じてしまいます。

 

 こんなところでしょうか。GWだけが前半全敗という、前年度の夏季MRCのようになってしまっていますが、このままいくと選手のモチベーション低下や心理的な負担がかなり心配です。彼らが他のチームと大きく違う面はハンターの差ですし、いくら今がかなり不調のハンターでも、彼らは2年目、そして3年目のプロ選手。その差を埋めるのはなかなか難しいのかなと思います。チーム戦であり、どちらかだけががんばっても勝てませんし、お互いががんばらなければ勝てないんだなということを、改めてひしひしと感じています。

 

 次回更新は夏季予選終了を予定しています。

 それではまた次の更新でお会いしましょう。

IVL2022夏季 移籍についてあれこれ

 世界大会であるCOAⅤが終了して約1か月。

 

 IVLは3年目に突入!6月3日より2022夏季予選が開始されます。IVLは3回目の夏を迎えることになりました。ここまで長かったような、早かったような、何だか不思議な感じです。

 

 夏季予選の日程や、BAN・PICKの変更点・1ラウンド目からマップBANが入ることなどの変更点や、各クラブの参加メンバーも発表されましたが、移籍等でかなり大きな変動があったことで困惑している方もいらっしゃるのではないでしょうか…?

 

 当ブログでも2020からのメンバー表を更新していますので、よろしければ参考にしていただけたらなと思います。こちらです!

 

c3merciless.hatenablog.com

 

 移籍関連で注目すべきはFPX.ZQとWBGのメンバー入れ替えでしょうか。正式に発表になる前は単なる噂に過ぎないと思っていましたが、まさか本当だったとは…と驚いています。そしてAnYi選手のFPX.ZQへのレンタル移籍。レンタルは夏季期間のみと当初はありましたが、その文章は削除されているので、もしかしたら長引く可能性もあります。GrからのGWへの移籍はTea選手をどうしても移籍させたかったGr側のトレードと言われています。当初はZzai選手は含まれていなかったそうで…。そしてTea選手はアマチュア時代の古巣に戻ってきたことになりますね。

 

 そしてやっとXROCKからGWへと変更になりました。XROCKが手を引いてからはクラブ名だけはそのままで、長らくネットイースが管理していましたが、新たにスポンサーがついたことでようやく変更となりました。チームカラーを見たときにどこかで見た配色だなと思っていたのですが、彼らのスポンサーを知ってなるほど、という感じです。

 

 引退を明言していた選手も、クラブに引き留められて夏季までは続けると決めた選手も多いようです。これは即戦力になる人手不足が響いているのかなと思います。特にハンター人口は少ないですし、どこもハンターの選手はギリギリ。選手が増えて欲しいなと思いますが、クラブは10名が定員ですし、プロになったとしても自分が思い描いていた想像と現実との違いで辞めてしまうというケースも少なくないかなと…。しかし、夏季からは一度は引退した選手が戦線に復帰しています。引退した続々と選手が戻ってきてくれたことで、またIVLが盛り上がってくれるといいなと思っています。

 

 解説陣も新たなメンバーを迎えるとのことで、元MRCのWerido選手が解説に参加となるようです。選手から解説への転向は初めてのことですし、元々ゲスト解説も行っていた彼が、今後は解説で試合を盛り上げてくれることは間違いなしです。

 

 あまり変更がなかったクラブもあれば、かなり変動があったクラブもあり、夏季予選もなかなか面白くなってきそうです!

最後の最後まで絶対に諦めない—Wolvesの芯の強さ

まずはWolves戦隊、優勝おめでとうございます!

 

 あっという間だったCOAⅤ。今年も様々なドラマがありました。

 WBGの番狂わせ、Gr対MRCの最後の最後まで勝者が分からないというプロならではの熱い戦い、ACTの大躍進、DOU5のサバイバーの粘り強さ、昨年の王者GG、そして準優勝のFPX.ZQのまさかの敗退。

 そして、多くの期待に応えるように1年の締めくくりを優勝で飾った、Wolves。IVL2021夏季、秋季、そしてCOAⅤと、全て優勝したことはもちろん史上初の快挙。これで彼らは三冠王を達成したということになります。

 

 どのチームにも、もちろん勝つチャンスはありました。ですが、そのチャンスを自分達で手繰り寄せて掴み取ったのはWolvesだったなと感じています。

 COAのような大きな大会では、普段できていたことも緊張によってできなくなってしまうことや、気持ちが弱くなって攻めることができなくなってしまうことなど、それはどんなに強い選手であっても、誰にでもあることです。ですが、そういったネガティブな気持ち、自らの弱い心に打ち勝つことができた者が勝者ですし、それが今年はWolvesだったのではないでしょうか。

 

 オールマイティーなリーダー487選手、最年少で司令塔のJelly選手、テクニカルでトリッキーなHuan選手、勝負運が強い天才肌のAlex選手、そして慎重な救助係のlion選手。個性の強いWolvesのスタメン選手の中でも、今回はやや隠れてしまいがちなlion選手にスポットを当ててみたいと思います。

 

 Wolvesといえば、最強のサバイバー陣。しかし、彼らの穴があるとするのであればそれは救助面。

 現在、救助を主に担当しているlion選手。彼は2020夏季では救助担当ではありませんでした。しかし、メンバーの脱退により彼が秋季からは救助を担当するようになり、慣れない傭兵というキャラに苦戦をするようになります。

 慣れない操作と試合で感じる緊張、そして自分の代わりはいない、そういった状況で彼は努力をゆっくりと積み重ね、少しずつ自分達の穴を埋めていきます。何度も何度も練習し、その結果、彼の腕の筋肉は損傷。それでも諦めるという選択肢はありません。

 

 彼が最後の最後まで絶対に諦めないという強い精神力を見せたのはFPX.ZQ戦でのAfu選手との攻防戦。何度も何度も追いやられダウンを取られても、諦めずに仲間と必死に逃げようとする姿。そしてチャンスを作り彼を何度でも助けようと最後の最後まで諦めなかったJelly選手。この2人の強い精神力が不可能だと思われた4逃げを可能にした原動力でした。

 去年は出ることができなかったCOA。普段であれば緊張が表情に出てしまうlion選手。しかし、世界大会の大舞台で、彼の表情から緊張は見られませんでした。日本代表であるSSTとの決勝戦、一番緊張していなかったのは彼だったのではないでしょうか。

 

 決勝戦、対戦相手はGG、MRC、ACTの強豪チームを破ってきた日本代表、SST。第1ラウンドはWolvesの勝利。ですが、第2ラウンドはサバイバー陣のミスやSSTの粘り強さで引き分け、そして第3ラウンド前半はSSTに3逃げされてしまいます。ここで引き分けは取りたいWolves。ですが、序盤でHuan選手の昆虫学者を見捨て。3通電は何とかしたものの、引き留めるを持っている相手のガードNo.26にJelly選手のポストマンが吊られてしまいます。この勝負はSSTの勝ちか、と誰もが思った瞬間、近くでチャンスをうかがいながらずっと耳鳴りをさせていたlion選手の傭兵が一瞬の隙を突いて救助に成功、lion選手はそのまま肘あてを使用し487選手の待つゲートへ、そしてJelly選手はハッチへ。諦めることを知らない彼らが3逃げを達成し、その結果、試合は完全にWolvesの流れへと変わります。第4ラウンドはサバイバーが余裕の3逃げ、そしてエースのAlex選手が冷静に、そして確実に4吊りを決め、優勝を掴み取ることができたのです。

 

 最後の最後まで絶対に諦めないという、強い意志。それがlion選手、そしてWolvesのメンバーには備わっていますし、その強い意志は誰でも持つことはできるものの、持ち続けることが難しい気持ちでもあります。

 最後の最後まで絶対に諦めない―その強い想いが彼らの強さの所以であることに間違いはないでしょう。

 

 来月にはすぐIVL2022夏季予選が始まります。COAⅤでチームを離れる予定だったAlex選手も、夏季以降もメンバーと共に熾烈な戦いに身を投じることになったようです。IVL、そしてCOA王者として他のチームを迎え撃つ覚悟は、すでに全員できているのでしょう。

 今年の夏もWolvesの勢いは止まりません!

COAⅤ 中国大陸出場チーム決定!

 約1か月の長い戦いを終え、ついにCOAⅤ中国大陸予選が終了!

 今回は過去最強のアマチュア戦隊が揃っていたことや、予期できないアクシデントや番狂わせもあり、見ていてかなりハラハラした試合も多かったのではないかなと思います。

 ですが、やはりIVL戦隊はプロ。アマチュア戦隊との差をひしひしと感じる試合ばかりでした。練習量の違いと今までの経験が彼らの強さとしてプレーに表れていたなと思います。

 今回はCOAⅤ出場決定チームの簡単な印象をまとめていこうと思います。

 

 まずは、得点第1位と2位で予選をパスした2チーム。

Wolves

 彼らは何といっても、最強サバイバーと天才肌のハンターのチーム。そんな彼らも去年の予選では最後の最後で敗退。最もチャンスがあったが故に涙を呑んだ、苦い経験があるチームです。

 サバイバーは安定して逃げられることができますし、動きに隙がないと言っても過言ではありません。唯一弱いところがあるとするなら救助面でしょうか…しかし、そこも隙はほぼありません。彼らの試合は、見ていて不安のない動きというのはこういうことか…と思わせてくれます。メインハンターのAlex選手はCOAⅤが選手として最後の戦いとなる予定です。Alex選手は天才肌ですし、操作面での技術も向上し、安定しています。そして彼の勝負強さはここぞというときに発揮されますし、それは彼が待ちに待ったCOAⅤでも発揮されるでしょう。

以上のことから、彼らが優勝に一番近いチームなのではないでしょうか。

 

DOU5

 得点数第2位で予選をパスした彼ら。最強ハンターであるDongX選手率いるチームと言ってしまえば、チームの特徴はすぐに分かるかと思います。

 確かにDongX選手は最強ハンターですが、COAのような大きな大会ではサバイバー陣にも注目して欲しいです。DongX選手も不調になることや心理的に不安になり、そこからなかなか吊れない、という試合も今までに何度かありました。以前までであれば、サバイバー陣も逃げられないということが多かったのですが、DOU5のサバイバー陣は意外と大きな大会では頼もしい存在だったりします。DongX選手が弱気になってしまったときこそ彼らが強気に構えて勝ちに持っていける、そういう実力があるサバイバー陣でもあるのです。

 最強DongX選手の陰に隠れてしまいがちなサバイバー陣ですが、いざというときは頼りになる、そんな彼らが今回のCOAⅤでもその頼もしさを発揮してくれるのではないかな、と思います。

 

予選A組 1位通過

MRC

 予選中、ある意味奇跡を起こしてしまった戦隊が本戦参加一番乗り。

 MRCはサバイバーが安定しているチーム。なので、彼らが勝てるかどうかはメインハンターであるXC選手の調子にかかってくることが多いです。IVL2021夏季では悪夢の10連敗を経験し、勝てない悔しさをどのチームよりも理解しているチームではないかなと思います。

 この予選で彼らは雷がクラブに直撃するという、通常ではありえないアクシデントに遭遇。お隣のDOU5の基地を借りることでギリギリ勝つことができました。そんな彼らの最近の傾向としては、自分のケツは自分で拭く、そういう形になってきたのではないかなと感じます。

 ハンターが4逃げをされてしまえば、次のラウンドではしっかりと4吊りをしてみせますし、サバイバーが3吊りをされてしまったら、次のラウンドでは3逃げをかましていますし、そういった意味で自分のミスは自分で取り戻す、という意識が強くなったのかな、と感じています。

 昨年はWBGに敗れ16強止まりだった彼ら。しかし、XC選手が4吊りをしなければ確実に負け、というところで泣き虫での4吊りをしてみせたように、今年のCOAではどんな奇跡を見せてくれるのか、楽しみです。

 

予選B組 1位通過

GG

 前回王者のGGが危なげなく予選通過。

 予選ではメインハンターはxawm選手でしたが、COA本戦からはついにエースであるPPXia選手が半年ぶりに公式戦の戦線に復帰。待ってました!

 予選までのメインハンター、xawm選手も秋季からずっと一人で戦っていましたが、戦いを重ねていく上でどんどん安定し、どのチームとでも戦える強いハンターに成長したと思います。彼の実力であれば不安はありませんし、緊張さえしなければ勝ちは間違いないのかなと思います。

 少し不安なのはサバイバー陣。IVL2021からはメンバーチェンジがあり、予選では負けないのにプレーオフなど大きな大会になると緊張から動けなくなってしまうことが多々見られているので、そこが心配かなと。グループマッチは問題ないと思いますが、本戦でその悪い癖が出ないといいのですが…。

 

予選A組 2位通過

Gr

 COA連続出場を果たしている彼らが今回も出場決定。今回は日本チームのZETAが予選敗退してしまったことで、全てのCOAに出場しているチームはGrのみとなりました。

 今回、Grが2度の番狂わせでこの位置についたことには、多くの人が驚いているのではないでしょうか。FPX.ZQ戦、そしてACT戦も第1ラウンドは大差で負けていましたし、Grは敗者復活組かな、と予想した方も多かったはず。チームとしてのCOAに対する思い、予選敗退は絶対にしたくないという思いが重なって、彼らの底力となったのではないでしょうか。

 今回、注目すべき選手は予選からの新メンバーであるac選手。初戦のMRC戦ではプロ初試合という緊張からかあまりいい動きはできませんでしたが、ICE戦からはチェイス面でかなり素晴らしい動きを何度も見せていました。それもそのはず、彼はS1ポストマンの実力を持つ選手です。2021秋季では調子がいまいちだった他サバイバーの調子も悪くありませんし、ハンターのPPX選手は彼の以前の代名詞である芸者も使用、そしてガードNo.26と彫刻師もブラッシュアップしていますから、去年のベスト16は余裕で越えられるのではないかな、と思います。

 予選で番狂わせを行った彼らが、グループマッチ、そして本戦でも番狂わせを行うのではないかな…と少し期待してしまいます。

 

予選B組 2位通過

WBG

 昨年から引き続きWBGもCOAに進出。

 WBGのメインハンターでエースといえばD選手でしたが、今回の予選は全てYmm選手がメインで参加しています。WBGに移籍してからD選手の陰に隠れてしまいがちだった彼ですが、スタメンに選ばれなかったとしても、卑屈にならずひたむきに日々練習に励み、今回はチームを引っ張る動きを見せました。

 サバイバー陣も夏季と秋季は危うい感じさえしましたが、しっかりと連携が取れてきたのかな、と思います。大きなミスもしませんし、何より不安定要素であったMaom選手とLibao選手が安定したプレーができていること、これが大きなポイントかと思います。

 グループマッチからはD選手が満を持して登場するようですし、現在の彼らの安定したプレーだと昨年よりも上に行けるはずです。

 

敗者復活戦通過

ACT

 敗者復活枠から、まずはACTがグループマッチへと駒を進めました。

 COA予選での嫌なジンクスとして、一番チャンスがあった戦隊は出場できない、というものがあります。それに去年引っかかったのはWolves。今年はもしかしたらACTが…?という考えが頭を過ぎりましたが、そんなジンクスを打ち砕いてくれたのが彼らの実力。

 予選途中でコーチが引退した中、彼らは彼らなりにBANやPICKを考え、何度負けても挫けずにしっかり戦い抜いたなと思います。やや救助面に不安があるかな、と感じることもありますが、特に不調はなさそうですし、グループマッチは余裕で上位にいけると思います。

 彼らの問題はGGのように緊張かなと思います…IVL2021夏季プレーオフではYue選手が緊張で真っ青になっていましたし、何とか緊張を乗り切って欲しいと思います。

 

敗者復活戦通過

FPX.ZQ

 ギリギリ最後の切符を掴み取ったのは、FPX.ZQ。今回、彼らが一番波乱の展開だったなと思います。

 彼らは調子が悪いということもありませんし、プレーを見ていて不安になることもありません。ですが、予選中はほんの小さなミスが最終的に大きな問題になってしまったな、という印象はあります。サバイバーは無理にハッチで逃げることを目指そうと思わず、ゲートから余裕で逃げられるのであれば、そのまま逃げればいい。ACT戦でそれをしなかったために、そこからどんどん転げ落ちるように彼らは最後まで追い込まれてしまったのではないかと。彼らとしては、多分ACTにもGrにも負けないだろうなと思っていたでしょうし、そのわずかな油断が、もしかしたらあったのかもしれません。

 あとはAfu選手の心理状態がものすごく悪かったようで…それをグループマッチやその先の本戦まで引っ張らないといいですが、メインハンターはAfu選手ですし、多分彼しか出ないと思うので、彼はかなりのプレッシャーを背負い続けなければならないなと。

 不死鳥の名を持つ彼らがどこまで飛び続けることができるか、それは多分Afu選手にかかっているのではないかなと思います。

 

 中国大陸はこの8組が世界大会に出場。

 まずは今週末のグループマッチからCOAⅤが開始。この8組がどんな活躍を見せてくれるか、今から楽しみです!

COAⅤ中国大陸予選 勝手にポイントまとめ!

 いよいよ来週末に迫った、COAⅤ中国大陸予選。

 今回からは予選の形式が変わったこともあり、去年の予選よりも長く感じると思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 そこで今回は予選に参加するIVL戦隊に絞った内容で、COAⅤ予選の個人的に注目ポイントをまとめていこうと思います。

 

そのいち IVL戦隊はどのぐらい予選通過できるか

 この記事を読んでいる方はここが一番気になっているのではないでしょうか。今回、ゲーム内予選を通過したアマチュア戦隊は過去最強と言われているようですし、昨年はどのアマチュア戦隊も予選敗退となってしまいましたが、今回はもしかしたらアマチュア戦隊が予選を突破するかもしれません。

 しかも残りの出場枠は6しかありませんし、全てIVL戦隊でその枠が埋まったとしても、2チームは予選敗退、という訳です。去年は通過できずに悔しい思いを経験したWolvesは既にトップ通過、そして最強ハンターであるDongX選手が率いるDOU5も通過している、予選に参加するチームで飛びぬけて強すぎるチームがいないというのは、IVL戦隊にとっても、そしてアマチュア戦隊にとってもラッキーなのではないでしょうか。だからこそ始まらないと分からないですし、そこが見どころでもあると思います。

 

そのに 前回王者 GG 前回準優勝 FPX.ZQ はどう出るか

 昨年のCOAⅣで熾烈な決勝戦を繰り広げたこの2チーム。ですが、GGはIVL2021秋季予選の後半から不調、そしてプレーオフでは振るわず敗退となっています。FPX.ZQもIVL2021秋季予選は絶不調でギリギリでプレーオフに進出。それでも秋季予選後半からは少しずつ持ち直していましたし、プレーオフ初戦のACT戦では圧勝でした。

 この2チームはCOAⅣ予選に参加しなかったこともあり、アマチュア時代から活躍していたメンバーの多いFPX.ZQよりも、若いチームのGGの方が不安があるのではないかな、と個人的に考えています。予選は約1か月ありますし、GGは後半に疲れが出てしまうという戦隊。しかし、前回王者と準優勝のチームですし、難なく突破しそうな気もします。

 

そのさん IVL2021秋季プレーオフに出場できなかったチームはどう出る?

 プレーオフに出場したチームは何となく予想ができやすいと思いますが、プレーオフに出場できなかったチームは昨年末からしばらく動きが見られないこともあり、このチームを応援している方は不安なのではないでしょうか。Gr、Weibo、XROCK、REBORN…日々ランクマを見ている方なら所属しているメンバーの調子が分かると思いますし、どのメンバーも不調ではなさそうです。

 彼らもプロですし、やはりアマチュアより一枚上手。秋季プレーオフに出場できなかった分、彼らの練習時間は多く取れていますし、どの選手もCOAⅤ出場を目指して頑張っています。彼らの頑張りが、予選をいい意味でかき乱すことを期待しています!

 

大まかにまとめましたが、ポイントはこのぐらいではないでしょうか。

 

 予選はオンラインで行われるため、IVLの試合で分かるような選手の雰囲気や様子が分かりません。オンラインでの試合は選手があまり緊張しないというのはいいのですが、こちらから様子をうかがうことはできませんし、予選の形式が変わった分、去年よりハラハラするのではないかなと…。

 

 予選抽選会は3月13日。去年同様、中国の各配信サイトで日本予選終了後、そのまま放送されると思います。YouTubeでは放送されないのでご注意!

 抽選会当日は予選に参加する選手達もリアルタイムで実況するはずです!どのチームがどちらのグループに分けられるか、彼らの運命を分ける抽選会、是非選手達と一緒に見ましょう!

COAⅤ予選、はじまります!

 IVL2021秋季プレーオフも終了し、いよいよ次は世界大会であるCOAⅤ!

 

 中国大陸予選以外の地域では、すでに本戦へと進むチームを決める予選が開始されています。

 今回で5回目となるCOAですが、今回は中国大陸予選の方法が異なります。

 

 中国大陸のCOA本戦出場戦隊が全8戦隊、そしてIVL2021夏季・秋季の合計得点上位2戦隊がCOA本戦に進出するということ、そしてBO3で行われるということも昨年と変更はありません。

 IVL戦隊から一足先に本戦へ通過したのは、夏季・秋季の合計得点が1位のWolves、そして同じく合計得点が2位のDOU5。中国大陸の出場枠は残り6つとなります。

 

 昨年の予選は、IVLの残り8戦隊がそのまま予選へとスライド、そしてゲーム内予選を通過したアマチュア8戦隊の全16戦隊が、それぞれA・B・C・Dグループにくじ引きで振り分けられ、4戦隊で試合を行い、グループの1位、4戦隊が予選通過。4位の4戦隊が予選敗退。そして2・3位の8戦隊が残り2枠を賭けた敗者復活戦に臨む、という形でした。

 

 しかし、今回からは予選がAとBの2グループのみとなり、全16戦隊をくじ引きで半分に分け、各グループの1位・2戦隊と、敗者枠で勝ち上がった2位・2戦隊の合計4戦隊が予選通過。3・4位の4戦隊が残り2枠を賭けての敗者復活戦へと進み、5位以下は予選敗退、という形になるとのこと。これはアマチュア戦隊が予選を通過する可能性を高めるのと同時に、くじ引きで戦う戦隊が決まってしまうという、ある意味恐ろしさも含んでいる予選になるなと…。IVL戦隊とアマチュア戦隊を分けたくじ引きならいいのですが、全部混ざった箱からのくじ引きだと半分以上がIVL戦隊になってしまう、ということもあり得ますからね…。

ですが、今回のアマチュア戦隊はかなり強いメンバーが揃っているとのことなので、IVL戦隊も油断はできないと思います。

 

 予選を通過してからも今回はまだまだ変更点があります。

 それはグループマッチを経るということです。各エリアの予選通過16戦隊をくじ引きにてグループ分けを行い、試合を行います。そこから最下位の2戦隊はそこで敗退、ということになります。ここでのグループマッチは会場ではなくオンラインで行われるとのことなので、前回のCOAⅣ同様、回線が重いとそれだけで不利になるなと…。

 このグループマッチを経て、オフラインでの試合になるとのことなので、今回のCOAⅤは非常に長い戦いになります。

 

 ここまで変更があるとは思っていませんでしたし、長い戦いになるからこそ予選前の準備期間をいかに上手く使うか、が重要なのではないかな、と思います。

 どの戦隊も世界大会であるCOAに出場したいと考えているはずですし、COAⅤを最後に引退すると決めている選手もいます。様々な思いがあると思いますが、3月からの予選に備えて頑張って欲しいなと思います!

 

 予選グループマッチは3月19日から4月9日まで!

 そして予選敗者復活戦は4月10日!

 3月も彼らから目が離せません!

IVL2021秋季プレーオフ終了! Wolvesについて軽くおさらい!

 延期により間がかなり空いてしまった秋季プレーオフも無事に終了。

 

 優勝は夏季に引き続き、Wolves戦隊!優勝おめでとうございます!

 

 2021秋季は多くの方の予想通り、WolvesがDOU5を制し、2連覇で幕を閉じる形となりました。

 これはWolvesが強い戦隊ということもあるのですが、やはり夢の魔女の弱体化が大きく関係しているのかな、と感じます。DOU5のDongX選手が大魔王と呼ばれるようになった所以も、夢の魔女を使用しての4吊りを何度もしているところからきていましたし、現在ではその夢の魔女では2吊りが限度となり、4吊りができなくなってしまった、ということは必然的に彼らの弱体化に繋がると考えていいと思います。

 サバイバー環境にもかかわらず、ハンターで勝っていたチームのDOU5が決戦で勝つことが難しくなってしまうのは仕方ないことなのかな…と。

 IVLを長く見ている方は何となく分かると思いますが、選手達が入場してからの表情や仕草からその日の調子の良し悪しが分かってしまうこともありますし、BAN・PICK、そして試合中の動き方でも試合の結果が大体予想できてしまう、ということもあります。それに現在のサバイバー環境。決まりきったBANとPICK。今は正に第五人格、そしてIVLの超マンネリ期、と言ってしまってもいいのかもしれません。

 

 さて、話題は変わりまして、IVL2021を連覇した戦隊、Wolves。彼らの特徴は勝負強さにあります。

 昨年の夏季はあまりぱっとしない戦隊だった彼ら。そんな彼らが変わったのは2020秋季にてアマチュア時代から活躍していたHuan選手が加入したことがきっかけのような気がします。

 Huan選手は旧MRC時代からプロ選手になりたかったものの、事情により断念。しかし、秋季から仲がよかったメンバーがいるWolvesに加入。彼が加入してからサバイバーが強い戦隊と呼ばれるようになっていきました。

 ですがそんな彼らも昨年のCOAⅣは予選敗退。どの戦隊よりもチャンスがあったにもかかわらず、ネット回線の不調や何とか勝ちたい、という焦りからチャンスを掴めずに敗退という悔しい思いをしていました。そしてその後のハンター3名の脱退。残されたサバイバーの前に現れたのが、現メインハンターであるAlex選手です。

 Alex選手もAlex選手で、COAに対する強い想いを持っていました。彼はGrの元ハンター。COAⅡの際、すでにパソコン版へ移行していた彼は操作面で試合に出たくても出られなかった、という経緯がありました。IVLが始まった当初は、プロには参加しないと言っていた彼でしたが、プレーオフやCOAⅣでのゲスト解説でIVLに関わっていく中で、湧き上がった心残り。それはCOAの試合に参加できなかったこと。そこで1年だけと期間を決め、自身の配信サイトがCCだったこと、そしてサバイバーが強かったことが決め手となり、Wolvesに加入することになるのです。

 Alex選手も初めは慣れない操作に苦労し、サバイバーに逃げられていましたが、彼が本領を発揮するのはプレーオフなどの大一番。夏季、そして秋季プレーオフでは持ち前の勝負強さでチームを勝利に導くことが何度もありました。

 秋季では途中でJelly選手の手の不調がありましたが、それもクラブからのサポートで乗り越え、プレーオフではFMVPを獲得。彼らは単純に技術面が優れているだけではなく、お互いをサポートする力、そして仲間を信じるという強い精神力も持ち合わせているのだな、と感じることも多かったように感じます。

 そんな現段階最強チームと呼ばれる彼らを秋季で2度も破った唯一のチーム、それはAlex選手の古巣であるGr。勝てた理由はただ運が良かった、と元メンバーであるppx選手は語りますが…。今はWolves一強時代のように感じられますが、歴史を辿ればアマチュア時代のGrが一強だった時代もあります。そして2020IVL連覇者はFPX.ZQ。しかし、その彼らをCOAⅣで破ったのはGG。そういったことから、もしかしたらCOAⅤで何か変化があるのではないかな、と密かに思ってしまいます。

 

 さて、多くの選手達は少しの間、春節のお休み期間に入ります。彼らがまた集結するのは、COAⅤ予選に向けての練習前。それまでゆっくり休んでCOAⅤに向けて頑張って欲しいです!

 それではまた次の更新でお会いしましょう!